歯科技工士の就業先(就職先)について

 主に次のようなところに就業(就職)しています。

◎歯科診療所(歯科医院)

 一般の人たちが歯が悪くなった場合に診療してもらうところが、主として歯科診療所です。その歯科診療所では、歯科医師、歯科衛生士、そして歯科技工士などが、それぞれ仕事を分担して歯科医療に従事しています。
 歯科技工士にとって、歯科診療所に就職した場合の一番のメリットは、患者さんと接する機会があって、自分の製作した技工物の良し悪しが一目瞭然に分かることでしょう。


◎病 院

 歯科大学の附属病院や総合病院で歯科を設置しているところでは、必ずといっていいほど歯科技工室が設けられ、そこで歯科技工士が仕事をしています。病院は歯科診療所とは違い、特殊な処置を必要とする患者が多いので技工物も多岐にわたり、高度な技術と知識が要求されることが多々あります。


◎歯科技工所

 歯科技工所とは、歯科診療所や病院から技工物を受注し、それを製作して納品するという一連の作業をおこなうところです。
 歯科技工所といっても、規模、作業内容などさまざまですが、歯科技工士の資格があれば歯科技工所を開設することができます。ですから多くの歯科技工士の夢は、独立して歯科技工所を開業したいということでしょうか。
その夢の実現の早道として、歯科技工所に就職し、そこで歯科技工技術を磨くと同時に、経営方法なども学ぶことが多いようです。


◎歯科器材メーカー、歯科材料関係企業

 歯科技工士の仕事は、技工物を製作することだけではありません。歯科技工士になるために学んだ知識や技術を生かし、器材の開発や研究をすることによってよい製品を生み出し、間接的に歯科医療に貢献する職場ということができます。これからはその重要性がますます増してくるものと思います。
(メーカーに勤めると展示会やセミナー等でデモをすることも多々あります。)


◎教育機関

 多くの知識や高い技術を身につけ、歯科技工士になろうとする後輩を育てるために、教育機関に就職する人たちも大勢います。しかし、人を教えるということは大変なことであり、教えるということに情熱をもつことがまず要求されています。


 以上、主な就業(就職)先を紹介しましたが、国内だけでなくアメリカ、カナダ、オーストラリア、 そしてヨーロッパなど海外で活躍している歯科技工士は大勢います。
 このように世界的に認められている理由としては、日本人が本来勤勉で努力家であることの他に、日本での歯科技工士教育が世界一といってよいくらい確立されていて、基礎教育を現地でおこなう必要がないことも挙げられます。
 そのため、多くの歯科医院、歯科技工所では、日本人の歯科技工士を募集しています。
 世界的に有名な歯科医師のオフィスには、必ず日本人の歯科技工士が働いているといっても過言ではありません。また、彼らはたいへん優遇され、高所得を得ています。
 また、最近では、とくにアメリカ、カナダを中心として日本人の歯科技工士が歯科技工所を経営しています。
 大きなところでは50名余のスタッフを抱えるところもあり、そこで働く人たちは日本人よりむしろ現地の人を多く採用しています。
 日本人が海外で働くにはワーキングビザが必要で、このビザの取得は国によって異なりますが、一般的にはたいへん難しくなってきています。
 ビザを取得するための条件としては、歯科技工の経験年数、年齢、学術大会などへの発表があるかどうか、他の歯科技工士と比べて特殊な技術があるか、などの項目に対して審査されます。また、語学力も一つの審査対象となっています。
 海外での生活は、自分の実力を試すと同じに、世界的視野が広がり、多くの友人を持つことができるといいます。
(海外の歯科技工所は大規模なところが多いようです。)